Archive for 2008年9月16日

日本宗教学会でパネル

学会というところは、個人発表がメインだが、最近はパネルディスカッションやワークショップも行われることが珍しくない。この学会でも18のパネルがあり、そのうちの一つは僕が代表となった。登壇者は下記の通り。
■現代スピリチュアリティ文化の解読
 弓山達也:現代スピリチュアリティ文化の明暗
 樫尾直樹:スピリチュアリティの存在論的構造
 渡辺光一:宗教対話実験と意識調査からみた日米スピリチュアリティの実情
 安藤泰至:問いとしてのスピリチュアリティ
 島薗進:コメンテーター
島薗先生が、いい意味でばっさり切り捨て御免でコメントしてくださったお蔭で議論は盛り上がった。常時40〜50名の聴衆で30分は議論したな。関心がある方は[続き]をクリックしてください。『宗教研究』用の報告があります。
最終日は、午前中にこのパネルと、午後に司会を3人担当して、かなりくたびれた。浅草で所属大学の打ち上げをやって、帰ったのは午前様だった。

Read more

日本宗教学会に参加

null
大学教員という職業には、いくつかやらなければならない年中行事がある。年に1本くらい論文書くとか、数年に1冊くらい本出すとか、、、そしてやはり1年に数回は「学会」というところで発表したり、僕の歳になると学会運営のための委員会にでるとか、そんなことがとても重要なのである。(と他人事のように言っているが、結構楽しかったりする。)
大学教員は、僕が知る限り、必ずどっかの「学会」に所属している。少ない人で1つか2つ、多い人で10を超える。僕は一回所属学会を整理したこともあって、今は5つほどの学会に所属している。前置きが長くなったが、そんな学会の中でも大規模(会員数千人)に位置づけられる日本宗教学会が9月13日〜15日に筑波で開かれた。
一時期、発表も参加も意欲がなくなった時期があったが、ここ数年は真面目に取り組んでいる。13日は委員会に出席し、その後に記念公開シンポジウム「現代における宗教学の役割を問う」。まことに刺激的なタイトル、かつ発題も力が入っていたが、違和感も生じた。何から来る違和感なのかなと途中までわからなかったが、終わった瞬間に理解できた。誰も「生の宗教」について語っていないのである。文化・文化として宗教について議論が行われたが、具体的な教団名や生きている宗教者の名前が出てこないのだ。F先生が「靖国を教えること」について語ったのが唯一じゃないかな。これは11月2日に「宗教情報とメディアリテラシー」というシンポで発題するのだが、そのいい材料となった。
夜は一人で筑波の街を彷徨う。人が入ってそうな居酒屋にはいるが、30分ほど放置されたので店を出る(店の説明によるとお子様が僕の伝票を隠したらしい)。青葉の支店を見つけて、つけ麺を食す。煮卵を食べたかったが、「特製」にして200円増しにしないとダメだそうな。残念。

日韓学生セミナー(4)

20080913-P1050176.JPG
最終日、全員で帰国。恒例のお見送りも嬉しい限り。写真のように見送りゲートで、我々の姿が見えなくなるまで、もっと正確にいうと不審物チェックで2名が別デスクで取り調べ&キムチの安全チェックを受けている間中、手を振っていてくれた。
毎年のように書いていることが、僕が学生の頃、韓国に行くとか、韓国人の友人がいるということは「特別なこと」だった。全斗煥政権だったこともあるが、何か政治的な問題意識がないと、韓国との交流はしづらい雰囲気さえあった。今はこうした草の根から何か実りがあるのだという手応えがある。
また来年も来るからね!!

日韓学生セミナー(3)

null
メインイベントの日韓学生セミナーである。シンポジウムとグループディスカッション(写真)とその報告・講評で約4時間半。今年のテーマは「教育」。6つの大学は、いずれも受験を中心とした現行体制に対する批判が強い。そこから生き甲斐・健康・道徳・地域に開くことを評価することで、現状を乗り越えていこうという。かなりフレームは似ている。04年にセミナーに参加し始めた時は日韓の相違に目がいったが、今はむしろ共通点が気になる。
大正大の発題は地域に開かれた給食活動をしている小学校にスポットをあてて、そこから子どもたちをめぐる環境を改善していくことを提言する内容。夏休みに参加者が何度となく集まり、テーマを探り、電話取材や現地訪問を重ねて作成した原稿だ。僕が関わったのはところどころのアドバイスとレポートの体裁に関わる日本語表記の仕上げくらいか。ところが、発題のタマちゃんが質問に十分に答えられず、悔し涙がを見せることに。これがとても印象的だった。
大学は多様化して、いろんな目的を持って(または持たなくても)当然な時代だが、やはり教員の立場からいうと「大学は学問の府」。そこで学問で涙が流せるというのは本当に「学生らしい」と思った。また参加者も、そういう場面に居あわせたことを誇りにしていい。学問も友情も広げようと思えば、どんどん広がるし、深めようとすれば、ぐんぐん深まる。ぜひ、こうした研修制度を、そのように活用していただければ、教員としては嬉しい限りだ。
夜は恒例の焼き肉食べ放題・飲み放題の古典的な宴会。学生はそのまま1泊2日のホームステイ。教員はホテルに戻り、10日は仕事か、ソンド(松島)に癒しの旅。18時に再集合し、最後の晩、名残惜しくパジョン(ちじみ)の店で会合を持った。

日韓学生セミナー(2)

null
8日はホスト校の東西大の授業見学。アン先生の日本語の講義とイ先生の遠隔授業(写真)を見学させていただく。アン先生の講義では、途中から日本側が前に出て受講生と質疑応答。開口一番、「彼氏や彼女はいるんですか」。アン先生によれば、韓国では初対面でお約束の質問だそうだ。個人情報やプライバシーに関する感覚が違うんだなと思いつつ、イ先生の講義を受講し、韓・中・日で展開される遠隔授業の課題として、プライバシーに対する感覚の違いを提案してみた。
今回(8日・9日)は東西大のいろいろな施設を見学させていただいた。林権澤という韓国映画の巨匠の名を冠する映画大学校(=学部)、林権澤映画研究所、デジタルデザイン学部、メディア映像学部などなど。日本で言うと宮崎駿を学部長に迎えてスタジオジブリを大学に作ってしまうという感じかな。そしてそれを若い映画制作者に期限付きで貸し出し成果を出させ、そこで学生がインターンシップをする。ビジョンと設備投資とそれを背景とする改組が桁違いである。まぁ、それだけ大学業界が生き残りをかけてしのぎを削っているということか、、、
話は変わるが9日の朝にコナムルクッパというものを食べた。あっさりしたコンソメ風のもやしおじやだ。

日韓学生セミナー(1)

null
04年度から参加している日韓学生セミナーに学生・院生8名を引率する。
今回の日程は6日に渡航し、7日は自由行動、8日は東西大の授業参観、9日はシンポジウムと学生は翌10日までホームステイ。11日に帰国である。参加大学は韓国側がホスト校の東西大と釜山大・釜山外国語大、日本側が慶応大・山口県立大・大正大で、総勢70名、スタッフやシンポジウム参加者を入れると200名は超えるイベントである。
6日はNW機で21時に釜山に金海空港に到着。東西大から大正に1年間の留学をしていたソッキュと大正大から東西大の大学院に進学したアベらが出迎えてくれた。かなり恥ずかしいものがあるが、荷物が大きい学生がいるので、手際よいワゴンタクシーの手配などは大いに助かった。市内に着いて既着メンバーと合流し、釜山の郷土料理にして、この話題を出せば一躍韓国通なれる「デジクッパ」を食す。
7日は学生が自由行動(東西大の学生との市内観光)なので、前述のソッキュと院生とともに、ナンポドンにある民主公園と朝鮮戦争の忠魂塔(写真)の参拝見学に行く。この忠魂塔、たぶんそうしたものがあるんだろうな思いつつ、これまで行けなかった。というかガイドブックにあまり登場してこない。僕も釜山タワーに登って初めて、その存在を知った。ハングルのみの解説なので、ソッキュに訳してもらいつつ、市民の憩いの場ともなっている公園内を歩く。チャガルチで昼食をとり、午後はゆったりと過ごし、チムタクというアンドン(安東)の鶏料理(もの凄く辛い)を食べつつ、学生の帰りを待つ。23時には全員の帰りを確認。