Archive for 2008年11月29日

この一ヶ月

結構、大変だった。11月2日のシンポジウムに始まり、本当は10月末に提出の原稿(井上順孝先生の編になる『映画で学ぶ現代宗教』)、東京新聞の書名原稿、共同通信社配信の書評(藤田庄市さんの『宗教事件の内側』)、英文論文3本の要約、主任をつとめる大学の社会貢献部署NCCの補正予算・当初予算の作成、、、、いずれも大仕事ではないが、気を遣う仕事ばかりだ。
『映画で学ぶ現代宗教』の原稿作成は楽しかった。担当は「リング」「曼荼羅」「友情ある説得」「大富豪、大貧民」であるが、かつて見た作品をもう一度見直し、関連ある作品、例えば「友情ある説得」はクエーカーを扱っているので、同じゲイリー・クーパー主演でクエーカーの登場する「真昼の決闘」なども見直すことに。あやふやな字幕スーパー、例えばアーミッシュの「オルドヌンク(規律)」を字幕では「集落」と訳しているなどを注意深く聞き取らねばならず、はからずも英語のいい勉強になった(笑)。クエーカーやアーミッシュ、そして「曼荼羅」ではコミューンが扱われているが、こうした共同体への興味も再び深まった。

留学生の訪問

null
講義中、教室の外で帽子を深く被った学生風の男性が行ったり来たりしている。どっかで見たことあると思い、表にでると2、3年前に語学研修に来ていた韓国のPKR君だ。一ヶ月まえにオーストラリアから釜山に戻る際に日本に寄るかもしれないとメール(かなりブロークンな英語)が来ていたのを思い出す。ちょうど講義も早く終わったので、一緒に昼飯を。誰もいない寿司屋を貸し切り状態で、旧交を温める。かなり予定がずれ込んだが、嬉しいサプライズである。

学生とモスクに行く

大正大と豊島区との共同開催になる「としまコミュニティ大学」、國學院大、東大の学生と大塚マスジド(モスク)に。90分ほどレクチャーを受け、日の入りの礼拝に出席する。さらに質疑応答。大塚マスジドは二度目の訪問だが、手作りで、話も合理的で、参拝者のホスピタリティも高く、気持ちよい一時を過ごすことができた。やや不躾な学生の質問にも快く答えてくださり、この場をお借りして感謝申しあげます。
解散後、有志と大塚の名店「世界飯店」に行ってカモを食べる。店の子どもが学生にずーっとダッコされているという不思議な光景が展開された。

遅刻に関する新解釈

非常勤の東大で、どうも毎回受講者と飲み食いをするような感じになっている。暗くなり、何となく出入り口に受講者がたむろっていると、「どっか行くか〜」と誘いたくなる。そのために来ている某財団職員もいる。
さて、会場となった正しい居酒屋であるところの加賀屋本郷店で講義を遅刻した受講者が僕の斜め前に座ったのだが、これまた正しいホッピーの飲み方を伝授し、しばらくしてから遅刻に対する苦言を呈してみた。すると、
「遅刻をしてでも、講義を聴きたい」
との言。うーん、どうしたものか。常々、自戒を込めて(僕は到着時間には遅れないが原稿は遅れる)遅刻の罪深さを説いてきたが、そうか「遅刻をしてでも、講義を聴きたい」のか、、、
「出席チェックのために講義に来てはいけない」とか「成績のために勉強してはいけない」というのが僕の持論(つまり出席や成績が目的になると学びが矮小化される)だが、確かに講義では出席をとっていないから、出席チェックが目的なのではない。にも関わらず遅れて来て、さらに飲み会まで来ようというのは「遅刻をしてでも、講義を聴きたい」ということか。嬉しいやら、何か主張が切り崩されるような恐怖というか、不思議な気持ちである。

学生と飲むといふこと

樫尾大兄が、一時期ご無沙汰になっていた学生との定期的飲み会を再開したとブログ(改心1改心2)に書いていた。伝えたいメッセージがわき上がってきたんだろう。素晴らしいことだ。
僕は数年前から積極的には学生と飲まなくなった。正確に言うと、新歓的なものや、追いコン的なもの、ゼミだから飲むとか、年末だから飲むとか、そういう感じでは自分からはあまり働きかけなくなった。飲酒に対する世間的な目や歳もあるかもしれないが、外的な状況よりも、モティべーションとして、こだわらなくなった。
3、4年前に相次いで飲み会の際に「これって強制ですか」「何時までいればいいですか」とかいう発言が出るようになり、よく見ると、参加者も楽しそうでないようだった。飲酒に限らず全員で何かをやるというのが難しくなっている。何かイベントがあって、さあ打ち上げでもと思ったら数名ということもあったんで、「もういいかな」という気持ちがある。だからゼミ単位・講義単位の飲み会は、学生が言い出さない限り、ほとんど開いていない。案の定、本務校でも、演習を担当している非常勤先でもピタリと宴会はなくなった。
ただ飲んでない訳ではない。前期の院生の講義は7限だったが、毎回例外なく8〜9限が展開されていた。そこには受講者だけでなく、モグリや留学生や卒業生が集まってきて、実に楽しかった。秋からの非常勤先でも何だか飲み会が恒例化しつつあるようだ。一緒に学習して、それを肴に飲みながら学問や人生について語ることは貴重だ。同じ関心を持った者が、同じ時空を共有できるなんて、この相対化された世の中において、奇跡に近いんじゃないかと思う。
その意味で学生との飲み会を再開した樫尾同志と彼の偉大な企てに参画する学生たちにエールを送りたい。同志にならって胸襟を開く時がきたのか、「もういいかな」を続けるか、、、ちょっと迷うところである。

ひとりで飲むといふこと

null
慶應の帰りにひとり「十日市蕎麦がんぎ」で立ち飲みながら考えた。
(1)一人で飲むのはいい。自分の一日を反芻しながら自分のペースで飲めるから。内省が進んで、ちょうど一人旅に似た感じである。
(2)ただそれにはシチュエーションが重要で、流行らない中華料理屋のテーブルや、カウンターしかなくてオヤジが暇そうに下ごしらえをしているような居酒屋や、この名店「がんぎ」のように多くても二人連れが主流の立ち飲みがいい。近くの「やまとや」は賑やかすぎて、落ち着かない。「かんぎ」は講義でとった学生のコメントシートを一通り読むことができる。
(3)いろんな本で指摘されていることだが、酒量は2合半。ビールを飲むんだったら、ビール1本に酒2杯ほどがいい。それ以上は危険だ。15年ほど前に一人飲みを開始した時は失敗して一人で酔いつぶれたことがあった。
(4)不思議なことに、飲むにつれ頭がさえてくることがあって、思わずメモ帳を取り出すことさえある。退屈な論文をスラスラ読むことができたりする。
(5)同じような一人飲みの方とふとしたことで会話が始まったり、今日のように店の大将から蓮根のマヨネーズ和えの差し入れがあったりすると、何かすごく得をしたような気がする。
、、、と、ここまで書いて樫尾のきょうだいも同じ頃に同じことを綴っているんで驚いた。

東大の非常勤

この秋から、新たに東大に非常勤に行っている。出席者は30名前後で遅刻するヤツや寝ているヤツもいるが、予想以上の手応えがある。何よりも質問とか意見がとぎれないのが驚きである。ややメタレベルにこだわりするぎるかなという気がするが、基本的にみんな頭がいい。当たり前か、、、
18時半までの100分講義あるが、あまり時間を気にしないのもいい。講義が終わったあとに学生同士で延長戦をやっているようだったので、先週は、そんな学生とヤキトンを食べに行った。で、今週もやるかということで「もっと話したい諸君は正門集合」と言ったら、10数名がやってきた。
ちょっと本郷周辺のフィールドワークを行い、春日の遠州屋に。自己紹介に一時間くらいかかったような気がするが、みんなよく喋るし、堂々としている。院生も学部生も他学科聴講もいるので、学問的な年季や背景は異なっている。が、とにかく議論をしようという姿勢は見上げたものだ。そういえば最近、島田裕巳さんのブログに「東大生がなぜエリートなのか」という記事があって、その中で「大学や大学院にいるときゼミで徹底してしごかれるからだろう(略)人格攻撃を含め、人を人とも思わないような批判をなされ、その攻撃に耐えないとやっていかれない」と議論する効用が書かれていた。
もちろん議論するに耐えうるだけの知識や技術があるからエリートなのだろうけど、議論によって磨きがかかるということか。ヤキトンを食べながら、ある学生が「弓山ゼミ」と言ってくれたのが嬉しかった。
結局、12時半まで、よく喋り、よく飲み、よく食べた。複数の学生から「先生、東大生に偏見をもったかもしれませんが、ここに集まっている学生はかなり特殊で、それは先生の講義のせいで」みたいなことを言われた。まぁ、ええんやんか、どうでも。講義名は、その名もズバリ「特殊講義」なんだから、、、

BASSO ドリルマン(ゼットン改め)

null
近所の名店が店名を変えた。前の「ゼットン」も必然性がないというか、センスがないのだが、今回もどういうことだろうと首を傾げたくなる。とはいえ久しぶりに食べたつけ麺はうまかった。
たぶん、1年ぶり位だが、前より麺のプリプリ度がアップ。ちょっとやり過ぎじゃないかと思うほどだ。最初の一口は口の中で弾むほどである。濃厚なチャーシューやシナチクは多分そうじゃないのかなと予想はしていたが、焼酎に実に合う。これも麺にコシがあるので、飲酒しながらでも麺がのびない、この店ならではのなせる技である。
という訳で、最近は夕方の行列も減ったので通い詰めそうで怖い。

二郎(池袋東口)

null
学祭が全面禁酒になっているのには驚いた。現代日本において大学での飲酒は、ほとんど非合法活動なんだな。昨年の学祭でもめたので今年はおとなしく(文字通り大人しく)していた。
ということでストレス発散に二郎に。ラー・タマゴ・ヤサイマシマシニンニクのコール。