サイワールド

 今朝のNHKのニュースで韓国の会員制のブログサービス「サイワールド」の特集をしていた。韓国では4人に1人が利用していて、中に一月に1000万円のビジネスを展開する女性もいる。
 今やブログサービスは珍しくないが、サイワールドの特徴は実名主義にあるそうだ。プロフィールや写真も載っている。当然、悪用する輩もでて、ニュースでは女子大を脅迫した男が捕まった時のニュースを紹介していた。
 今年から大正大学のゼミ(テーマ研究A)では、受講者36名が全員ブログを作成し、もの凄い勢いでアイテムやコメントのやりとりを充実させている。ちょっと前まで、ウェブメールすら持っていなかった学生が、「トラックバックだ」「スキンだ」とやっているのを見ると感慨に耐えない。
 講義内では実名を含むプライバシーの問題には、何度か言及した。中には、それでも実名で自分のプロフィールを展開している者もいるので、昨日、実名公開をやめるように指導した。僕自身は実名・写真つきだやっているが、やはり学生の安全性は確保しなければならない。僕はかねてより、「プライバシーよりも、責任を重視したい」として、レポートの公開、それに対するコメントの公開を講義内に限定して行っている。だから、学生の実名削除を命じる時には、何か変節したような感じで、やや後味が悪かった。
 で、サイワールドだ。運営者は次のようなことを言っていた。。彼によればインターネットで重要なのは「信頼」であり、実名主義はそれを支えるものだという。「責任」というようなことも口にしていたように記憶している。
 もっともだと思う。私たちは、プライバシー重視の風潮に、個人の責任を忘れていないだろうか。個人情報を守るという大きな流れに乗るのと、匿名の心地よさに安住することとをはき違えていないだろうか。
 もちろん、今すぐ、実名主義でやれといっている訳ではない。サイワールドも今月から個人情報非公開の選択を可としたという。だが、実名主義に社会の信頼の基礎を見出したサイワールドの見識を、私は評価したいし、そうしたことが全国民の4人に1人の支持を集めている韓国社会の健全さに頭が下がる思いがする。

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