無言館というところ

今日から2泊3日で上田・長野・須坂の旅である。
上田から車で30分くらいのところに美大生戦没者が生前に書いた絵画を納めた美術館がある。不勉強ゆえ全く知らなかった。「長野の鎌倉」と呼ばれる寺院が点在する塩田平の丘に無言館はあった。カテドラルのような十字型のコンクリート打ちっ放しの建物で、決して交通の便が良いわけでなく、平日の昼間に、多くの人が、巡礼者のように訪れていた。
30分ほどで見て回れる規模なので、美大生のプロフィールとその作品・遺品をを丁寧に見て歩いた。多くは遠く外地で没している。当時の美大生だから裕福な家柄なのだろう。当時を伝える写真の中の美大生たちはいずれもきちんとしたたたずまいである。展示されている書簡(多くはユーモラスな挿画がある)から、品の良さ、精神性、ある種の諦観が伝わってくる。これが、いずれも厳しい現実に直面した自画像とのコントラストが高い緊張感を醸し出していた。
上田から長野まで車で1時間半。善光寺の参拝は翌朝にするとして、少し参道を歩く。偶然にもお世話になった先生がおられて、ご挨拶をする。お土産をいただき、かき氷をご馳走になる。長野の夕方には、すでに秋の風が吹いていた。

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