帰省(2)

朝一番に菩提寺に。父の一周忌法要が営まれる。あっという間の一年だったような気もするし、葬儀を出したのは、ずっと前だったような気もする。いずれにせよ大過なく一年間を過ごせたということには違いなく、父に感謝の読経を捧げる。
高野山真言宗の普段の式次第がどのようなものかは知らないのだが、般若理趣経の後に、ここでは光明真言和讃を皆で唱う。ゆったりととしたメロディに心身が解きほぐれていくような感覚がする。祖父の葬儀の際は、これに朗々とした御詠歌がついた。この時も参列者の歌声に、祖父を失った悲しみが溶け込んでいくような感覚となったのを覚えている。「葬儀」という人類の知恵のなせる業であることは、講義の時に学生によく言う話であるが、自分が経験すると、そんな自分のレクチャーが薄っぺらく感じてしまう。僧侶の話は本尊である観音さんの変化について。33枚の変化身のビジュアルもあって、小学生の娘や姪も神妙に耳を傾けていた。
墓参の後、駅前の割烹で食事。海鮮を中心としたランチのコストパフォーマンスがよろしくて驚く。宿泊が山の中であるが、海辺の料理に接することができて嬉しかった。

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