はじめてのプラハ

プラハの街は大きく3つに分かれる。まず到着した駅のある新市街地。68年のプラハの春や89年のビロード革命の舞台となったヴァーツラフ広場もこの地域にある。そして旧市庁舎を中心とする旧市街地。さらにヴルタヴァ川を挟んでプラハ城のある地域。人口密度の高さは旧市街地、新市街地、プラハ城付近の順という具合だが、いずれにしても観光客が多い。着いたのが土曜日ということもあって夜遅くまで(というか翌朝まで)街が喧噪に包まれている。しかし歩き、地下鉄に乗る限り、安全な街という印象を持った。事情通の友人の説明によると「プラハは観光に力を入れているので、警官が浮浪者を排除する権限を持っている」そうだ。確かに至るところに制服警官がいる。
前準備の通り、共産主義博物館が印象的だった。今回の学会でも東欧諸国からの発表に「共産主義と宗教」というテーマが目立ったが、「共産主義」自体が博物館入りしたり、発表の対象(しかも議論の中には「宗教としての共産主義」というのもあった)になったりするご時世なのだ。
共産主義というか、学生運動を宗教というか祭礼としてとらえる見方自体は、日本では珍しくなく、70年代初頭にすでにそうした風潮はあった。しかし東西冷戦の終結から約20年も経つと、研究対象としての「共産主義」ということのようだ。『現代宗教事典』で僕が執筆した「共産主義と宗教」も、そんなにピンぼけではないようだ。
さて共産主義博物館自体は、当時の共産党プロパガンダと、それとはかなりかけ離れた庶民の生活の展示、そしてプラハの春とビロード革命との対比の展示が興味深かった。狭いスペースに、レーニン像やスターリン像などが雑然と置かれているが、チェコ現代史博物館としての意義もある。紹介してくれたI夫妻に感謝!

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