小島の春

日韓宗教研究フォーラムの調査旅行として瀬戸内海に浮かぶ長島のハンセン病療養所・邑久光明園に行ってきた。長島には、もう一つ愛生園という施設があり、ここは映画「小島の春」の舞台でもある。
園長先生のレクチャーを90分聞く。ハンセン病について何となく判っていたつもりでいたが、実はいわゆる「と(ろ)け」と言われる症状が、らい菌によってもたらせるものではなく、末梢神経が冒されることによる怪我や火傷による後遺症、二次的症状であること知った。己の無知を恥じるばかりである。昼食後、入所者による施設内の6つの宗教施設の見学、お話を聞く機会を得る。

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途中、瀬戸内の美しい海を見て、30年ほど前に観た「小島の春」を思い出す。映画は愛生園に患者を入れることに使命感を燃やす女医さんの話で、映画は彼女自身が自らの使命に疑いを抱くところで終わり、とても余韻のある映画であったと記憶している。1940年の制作だから患者の強制収容の国策に沿ったものなのだろうが、この時期、それもで、そこに疑問を差し挟もうとする制作者の意図に感服せざるを得ない。
園長先生の「こういう施設がなくなって、入所者が一人でも故郷に戻り、地域で暮らすことが一番だ」という言葉が忘れられない。

One comment

  1. みゆ より:

    ハンセン病については、私も
    知らないことが色々あるように感じています。
    それでも、「知らない」とわかることが
    第1歩なのかなあと思いつつ、ふだんは
    忘れていても、こうして思い出させてくれる
    文章に会うと、いくばくなりと考えたりしています。
    ありがとうございました。

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