花まつりを終えて

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5月19日〜21日(旧暦4月8日)に花まつりを、院生・学生・大正さろんの利用者の皆さんとともにやらせていただいた。一見、例年と同じ花まつりだったようだが、今回は講義の一環として位置づけられた。講義の一環というのだから、何らかの学術性がなければならないのだが、一言で言うと、宗教研究の可能性を花まつりの実施を通して考えてみたかった。
宗教研究では「宗教の社会貢献」がホットな話題なのだが、僕は何となく違和感が否めない。それは宗教研究者の社会的責任とか、社会への関わり抜きに、どうしてそんな研究ができるんだろうという違和感である。もちろん研究者と対象とのデタッチメントが、ある種の客観性を保証するのだが、自らの関わりを捨象して、対象の社会貢献といった社会への関わりを問うということに疑問を感じる。
今回、私たちは研究者と参加者の間を行き来し、自らの関わりをも対象化しつつ、場を観察し、その場で検討を進めることを試みた。それは対象の傍らに腰を下ろせば対象と同じなれるという参与観察の楽観とも違うし、当事者性のブラックボックス(判るヤツには判る)に逃げ込む内在的理解とも異なる、研究の知見を対象(被観察者)に開いていくことによって獲得される「確からしさ」を模索する試みであったと総括できよう。今後、その「確からしさ」にどう学術性を与えるのか、方法論的検討、アセスメントシートの作成、アクションリサーチの吟味などが求められるに違いない。

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