新文芸座(「クロッシング」「息もできない」)

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本当に久しぶりに名画座で2本立てを見た。10数年ぶりじゃないかと思う。見たのは韓国映画の「クロッシング」「息もできない」。1本ずつ感想をしたためたいところだが、簡単に感想を述べよう(ネタバレ注意)。
2つとも、ガツンと来る名作だった。「クロッシング」は脱北者とその家族、「息もできない」はヤクザと高校生を描いた作品だが、両者とも恐ろしいほどの緊張感だ。前者は、いつ収容所のサディストが酷いことをするんじゃないかという、後者は、例えば子どものチャンバラで、いつ枝が目に突き刺さったり(実際、かすめるのだが)んじゃないかと気が気ではなかった。そしていずれも安直なラスト(映画「悪人」のように、世間で悪人と言われても妻夫木クン私待っている的な)を拒み、我々に現実を突きつけてくる。
犠牲や救済という観点も両作品を奥深いものにしている。「クロッシング」に登場する聖書や天国のモチーフや、「息もできない」の主人公の死による犠牲を、さらに反転させるようなラストシーンは息を飲むほどだ。凡庸な言い方だが、両作品とも映画館じゃないと、きっと途中で一息入れたり、逃げ出したくなったりしたかもしれない。

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