映画「SP」ストーリー破綻

正確にいうと破綻じゃなくて、ストーリー欠陥なんだろう。もう絶対に最初から次作が予定されているような映画を観ないと決意を新たにさせてくれる作品だった。そもそも映画を作る時に、1本にまとめようとか、少なくとも1作目に一応完結するようにしようとかと、なぜ思わないだろう。だから、この映画のように、ストーリーが不完全で、しかもスッカスカの映画ができてしまうのだ。以下、ネタバレ注意ね。


もちろん最初の20分の追っかけのところは凄く面白かった。六本木ロケをどうやったのかなぁと、ダサイ言い方だが結構手に汗握るシーンの連続だった。しかし、そのあと官僚のくせに革命的な方々の不穏な動向や、それに味方しそうで裏切りそうな与党幹事長や、この幹事長に疎まれつつも彼をSPしている岡田准一との苦悩が続くが、何一つ映画の中では解消されない。つまり中盤の動きが全く後半(もちろん前半とも)と関係ないのだ。一つだけ「あいつ邪魔」みたいなことで岡田が殉職させられるということで物語は退屈で、突っ込みどころ満載の後半に向かう。
そもそも「俺も総理の座を諦めた訳じゃない」って要人は誰なんだよ。北朝鮮がらみ突然国会に行きたくなった、この要人をSPする話になるのだが、車がテロリストによって大破して、3キロほどの道のりを徒歩で国会に向かうことに。テロリストは、この徒歩のSP活動に、第二派、第三派の攻撃をしかけ、最後はビルの屋上から狙撃まで用意をしている。昔「国会に行こう」という映画があったが、しかし要人も、SPも、とにかく歩いて行く(と言ってきかない)。もしかしてロードムービーか?
それはともかく岡田よ、超能力を使ってテロを察知しろよ、いや早くタクシーがどこに止まっているか見つけろよ、もっと言うと110番通報しろよ、という感じで、徐々にイヤーな予感(あっ時間的に映画は終盤、中盤の思わせぶりは次作に全て引き継がれるのだな)がしてくる。テロも間抜けである。福助お面を被っているのはご愛敬として、第一派は車と消化器(ピストルもあったかな)、第二派はナイフ、第三派はダイナマイトとボウガン(弓矢)である。ナイフは音を立てないためという説明がつくが、最初の消化器って何の理由があったのだろう。ダイナマイトは、漫画にしかでてこないような火を導火線につけてパチパチとやるやつ。テロリスト、わざわざ、そんな原始的なものを作ったのだろうか。そしてボウガン。原始時代か? 
第二派は路地だったんで騒音に注意してナイフで、第二派は大通りだったんで急に派手に展開させたんだろうか。いずれにせよ、この間、酔っぱらい1名と見逃してしまうタクシー(だから岡田、超能力使えよ)が通った程度で、ほんとんど人気がない。やはり派手なアクションシーンだから、通行止めにしたのかも。いや、あまりにも不自然だろう。「きゃー人殺し!誰か警察を」ってなるだろう。岡田の同僚も救急車じゃなく、警察呼べよ。実際、「国会周辺には警察がうじゃうじゃいるので」って言っているんだから、その中から誰か応援に来させればいいだけのことだろう? 最後は狙撃を察知した岡田が怒鳴る。「俺を撃ってみろー」てなことを。えー、職務遂行上も、ストーリー展開上も、何か意味があったんすかねぇ。
こんなんで次回作につなごうとか、客を動員しようと思っているなら、大間違いである。絶対観ないよ「SP2」は。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*