公開シンポジウム「無縁社会と宗教者」

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国際宗教研究所主催 公開シンポジウム
「無縁社会と宗教者――新しいネットワークの創出――」

日時・場所
2011年(平成23年)2月19日(土) 13〜17時
会場:大正大学巣鴨校舎(東京都豊島区西巣鴨3-20-1)1号館2階大会議室
登壇者
【パネリスト】
・國枝欣一先生(東京新教会牧師/ホライズン・スピリチュアル・ケア研究所)
 「共に働く宗教者」
・阪井健二先生(土生神社宮司/小さな友の会)
 「助け合う心がふるさと」
・中下大樹先生(真宗大谷派僧侶/寺ネット・サンガ)
 「年間100件の生活困窮者の葬送支援を通じて見えてきたこと」
・渡辺順一先生(金光教羽曳野教会長/支縁のまちネットワーク)
 「釜ケ崎から始まる『支縁のまち』づくり」
【コメンテータ】
・白波瀬達也先生(関西学院大学/大阪市立大学研究員)
【司会】
・弓山達也(大正大学教授/国際宗教研究所評議員)
開催の趣旨


 平成22年(2010)初頭よりNHK「無縁社会キャンペーン」もあって各種メディアに登場するようになった「無縁社会」という言葉は、この年の夏の所在不明の高齢者問題もからみ、寄る辺ない現代社会を表現する実にリアルな響きをともなうものとなった。リーマンショック以降の余裕のない状況の中で否応なく孤立せざるを得ない場合もあれば、心地よい「自由」を謳歌するため、あえて他者への無関心や外界との遮断を志す場合もあるだろうが、地縁、血縁、社縁といったネットワークから切り離された現代人を、昔日の豊かな人間関係に戻すことは困難と思われる。
 一方でインターネットや住基ネットなど、現代人を編み目のようにとりまくネットワークがあるのも事実であるが、これらは「縁」という言葉に象徴される助け合いの相互扶助を実現するよりも、むしろ警戒感をもって受け止められている。不登校、ひきこもり、若者の自殺、路上生活者、高齢者の孤独死など、私たちは「縁」から切り離された現代人に関わる多くの課題を抱え、その「縁」を回復する、さまざまなテクノロジーや政策が提案されては、確固たる手応えを得ぬまま今日に至っている。
 宗教は、こうした「縁」に気づき、「縁」を築く拠点であり、「縁」を回復させる使命を有している。本財団主催の公開シンポジウムでも、「元気なのには理由(わけ)がある!?―現場からみた信者育成の実践と課題―」(2005年度)でその拠点に学び、また「宗教の社会貢献はどうあるべきか―21世紀の課題―」(2008年度)で、その役割を検討してきた。宗教には、かかる潜在力があるものの、わが国特有の宗教アレルギーは、現代人の目を宗教に向けさせず、また宗教者自身も、活気ある宗教現場を「特別な」「一風変わった」ところと認識するきらいさえある。そして現代人は、宗教の智恵や力やテクニックに頼らずとも、地域NPO、自助グループ、コミュニティカフェなどの全国で展開されている運動によって、新しいネットワークを築こうとしている。
このシンポジウムは、こうした現代人のネットワーク作りに、宗教者自身が参画、時には主導するケースに焦点をあててみたい。現代宗教が非宗教セクターの諸問題と向き合う可能性(世俗的な問題解決の可能性や宗教自身にフィードバックされる可能性もあるだろう)や宗教者と市民との協働の可能性を探ることが本シンポジウムで目指されるべき課題である。市民とのネットワーク作りに心寄せる宗教者、逆に宗教者との連携を模索する市民、またこうした新しい出会いに宗教の、あるいは現代社会の新しい可能性の見出そうとする研究者の来場を期待するものである。

2 comments

  1. Gato より:

    明けましておめでとう。がんばってるねー!なんて、無神論者の私が言えちゃうのは、日本はまだ平和なんだろうね。弓山君とOさんに出会っていなければ、私はある意味で原理主義者になっていたんだろうね。原理主義はよくない。いわんやシオニズムおや。今年もいろいろ闘っていきますが、まず聴くところから始めたいと思います。スピリチュアル研究、参考にさせていただきます。欧州はキリスト教との関係で哲学と倫理が展開されていた訳で。日本における宗教者と倫理の関係はとても重要な問題だと思います。今年もよろしくお願いいたします。最後に弓山君の更なるご健勝をお祈りしちゃったりして。

  2. 弓山達也 より:

    Gatoさん、どうも。今年もよろしく。正月に実家に帰ったら、君と一緒にやっていた「活動」関係の資料が段ボール一箱【だけ】あった。多くは、度重なる引越で散逸したり、処分したりしたんだが、なぜか、この一箱だけ残っていた。「八二年度評議委員会合宿 総括」なんて書かれた封筒がでてきた。恐ろしくて開けられないね。

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